1. はじめに
プログラミングやドキュメント作成などで、複数のファイル差分を比較・管理する作業は意外に時間をとられがちですよね。そんなときに便利なのが、無料で使えるファイル比較ツール「WinMerge」です。視覚的に差分がわかりやすく、単純なテキストファイルだけでなく、フォルダ単位やバイナリファイルまで幅広く比較を行うことができます。
その他いろいろな機能については↓の記事で書いていますのでご覧ください。
本記事では、WinMergeをさらに使いやすくするためのおすすめ設定を詳しく説明します。ツールを初めて触る方はもちろん、すでに使っているけれど「もっと効率を上げたい…」という方にも、ぜひ参考にしていただけたらと思います。普段の作業で差分チェックにかかる時間を少しでも短縮し、ストレスなく使いこなすためのヒントになれば幸いです。
2. おすすめの設定
早速、私の設定画面をお見せしながら解説していきます。
(割愛している箇所はデフォルト設定のままです。)
⓪設定画面の開き方
設定画面は「編集」タブにあります。
①比較結果のフォルダーを自動展開させる
「比較後自動的にサブフォルダーを展開する」で、「すべてのサブフォルダーを展開」を選択します。
これはサブフォルダを含むフォルダを比較した際に、展開して比較結果を表示するようにするものです。ソースコードは複数のフォルダから構成されていることが多く、フォルダ全体を比較した後、結果をポチポチ展開していくのは非常に面倒なので、自動で開いてくれるようにしています。
②差分表示の配色を見やすくする
変更前後を横並びにしてチェックする際に、配色は結構大事だなと思います。
特に、文字数が多かったりすると目を凝らして集中しないといけなくなり、同じ作業でも目への負担が大きく変わります。
WinMergeではデフォルト設定は以下の配色となっています。
デフォルト設定でも差分箇所は十分わかりやすいですが、例えば2行目の「あ→う」の差分は配色が類似した色です。また、4行目は差分を選択した状態なのですが、ピンク同士でさらに類似しており、大量の文字が並んでいるとパッと見わかりづらいですよね。
そこで、配色を変えて、差分が分かりやすいようにしてみましょう。変更後の配色が↓になります。
どうでしょうか?デフォルト設定に比べると、だいぶ派手な見た目にはなりましたが、差分箇所が見やすくなりましたよね。4行目の差分を選択した状態でも、差分箇所が目立つ配色になりました。
ポイントとしては、色の濃淡だけを変えるのではなく、黄緑と黄色というように、色を変えている点です。あまり色の系統が離れていると、目がチカチカするので近しい系統の色にしています。また、差分がある箇所の文字のフォントを赤字にすることで、大量の文字列から差分箇所がパッとわかるようになっています。
3. まとめ
今回は、WinMergeの魅力を引き出すための設定についてまとめてみました。細かいオプションを調整するだけで、ファイル比較やマージの作業効率が大きく変わります。また、作業のスピードアップだけでなく、見落としやミスを減らすことで、最終的には品質向上にもつながるはずです。
配色設定に関してはあくまで一例になりますので、ご自身のお好みに合わせて設定をカスタマイズし、WinMergeを有効活用してみてください。
今回の内容が、皆さんの業務効率アップの一助になれば嬉しいです。